民泊とは

民泊に資格は必要なのか?民泊経営のために不可欠な資格

2018年の民泊新法制定、旅館業法の改正により民泊業界の法律がかなり整ってきました。

法律が整ってくると、それに伴って必ずと言っていいほど出てくるのが

『資格』

法律制定により新たに資格が生まれることもあれば、他の業界からスライドして入ってくる場合もあり様々です。

民泊は不動産業界との関わりが密接だから

不動産業の資格が必要になるんじゃないか?

と疑問に思う人も多いのではないでしょうか?

民泊を運営するためにはたして資格が必要になってくるのか気になりますよね。

法律が作られて制度が変わってきている今のタイミングで定められた資格をきちんと把握しておかないと、民泊で生き残れないなんてことにもなってしまいます。

さらに現在の民泊運営に必要な資格を知っておくことで今後の変化にもいち早く対応していくことができるようになります。

また、民泊事業を拡大していくために、「どのような資格を持つ人とコネクションを持っておくといいのか」を知ることも大切です。

人脈次第では民泊の運営の円滑さが上がり、収益率も増える可能性があります。

ということで、民泊の運営で失敗せず円滑に進めるための資格についてお話していきますので、最後までお読みいただければ幸いです。

民泊を運営するために資格は必要なのか?

どんなビジネスでも資格を持っているだけで箔がついたり、ビジネスの範囲が広がりやすかったりしますよね。

ただ、2018年に法整備がされて、今はやっとインフラが整った状態の民泊。

1年2年前にはヤミ民泊でもまかり通っていたわけですから、民泊にそもそも必要なのかという問題が起きるわけです。

なにせ、不動産業界との距離感も近いため不動産業に必要な資格が必要とささやかれていたりします。

民泊新法によってヤミ民泊のほとんどが一掃されたように、資格の有無で民泊ホストの権利剥奪されるようになる可能性もあり得るわけです。

実際にどのような資格が関係してくるのか。

そして、民泊を運営する上で必要なのか、それとも不必要なのかを具体的に見ていきたいと思います。

今のうちに最低限の知識をつけておくことで、今後の展開の戦略にも役立てることができますので要・不要だけでも理解しておくことをオススメします。

民泊に関係してくる資格とは?

というわけで、実際に民泊に関係があると多くの方が思いそうな資格が4つありましたので見ていきましょう。

その4つとは

  • 宅建業
  • 民泊適正管理主任者
  • 住宅宿泊管理業者
  • 一級建築士

になります。

この中で、実際にはどの資格が必要で、どの資格が不必要なのでしょうか?

まず結論から言うと、「ホストはこの中の資格を持っていなくてもいい」です。

持っていなくてもいいとはどういうことかというと、資格を持っていない場合には必要な資格を持った外部機関に委託しても問題ない、ということです。

持っていなくてもいいだけで、資格自体は利用しなくてはなりません。

そこで、外部委託も含め、上4つ資格を必要ないものと必要なものに分けると

 

運営する上で必要ない資格
  • 宅建業
  • 民泊適正管理主任者
運営する上で必要な資格
  • 住宅宿泊管理事業者
  • 一級建築士

のようになります。

ここからはそれぞれの資格について見ていきましょう。

必要と勘違いされやすい2つの資格

民泊はまだまだ新しいビジネスモデルであるため、不動産業ともちょっと違うし、かといってホテルや旅館ともちょっと違う。

こんな微妙なバランスの上で動いています。

ですので、制度もさることながら、資格や関われる業種なども明確なものがまだ存在していません。

なので、不動産業の資格が必要なんじゃないか?と思う方も多かったりします。

というわけで、今回、そんなあやふやな知識や情報を整理するために、まずは民泊には必要のない資格をお伝えします。

あくまでも『民泊には』不要ということなのでお間違えのないようにしてくださいね。

民泊は不動産業ではないので宅建業は不要

Airbnbを初めとした旅行客向けの民泊施設仲介サイト…って宅建業にあたらないの??と思われた方もいると思います。

民泊物件の斡旋・紹介が宅建業法上の「賃借の代理又は媒介」にあたるのではないかということですよね。

なので、まずは宅建業とは一体なんなのかまずは見ていきましょう。

 

宅地建物取引業とは、

宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行うもの。

 

を指します。

簡単にいうと、「貸借(賃貸)物件」を「媒介」すれば宅建業の免許が必要という内容になっています。

宅建業法は、施設の使用に係る契約の内容によって実質的に判断しており、提供される施設に『生活の本拠を有する者』に適用されてきました。

民泊に宿泊すゲストに対して、寝具等を備えた施設を紹介・斡旋する事業については、宅地建物取引業には該当しないものである。

というのが一般的な考え方です。

民泊運営は「宅地又は建物を自ら賃貸する行為」になるので宅建業に該当しません。

したがって、民泊施設の経営者(ホスト)は宅建業免許は不要という事になります。

しかも、生活の拠点をその物件に置くわけではなく、いわゆる数日から1週間程度の一時的な宿となるのでそもそも宅建業の範囲からは外れることになります。

 

今、現状で取るメリットが薄い民泊適正管理主任者

「そもそもってなに?」という方もいると思うので、最初に説明をさせていただきます。

民泊適正管理主任者とは、

 

民泊に関する契約や事業などで生じる問題を法令、条例等関連法規に則り、民泊事業者や民泊運営を検討中の方、物件オーナーなどの相談に応じることができる専門資格。助言、指導その他の援助を通じて民泊事業を円滑かつ適正に運営するために必要な知識を有する者として一般社団法人日本民泊適正推進機構が認証する。

 

わかりやすく簡単にまとめると、

『民泊トラブルを相談・解決ができて、運営のコンサルティングができる人もしくは業者』です。

なので、ホストとして民泊を運営をするためにこの資格を取得する必要性は皆無と言っていいです。

ただ、民泊専門の資格な訳ですから、メリットが少なからずあるわけです。

もし、民泊適正管理主任者の資格に興味がある方のために、メリットを3つ軽く紹介します。

3つのメリット
  • 1つ目は民泊物件の運用・管理において、トラブルを解決できる能力があるため、不動産オーナーから民泊事業者として選ばれやすくなる
  • 2つ目は不動産オーナーから民泊物件の運用・管理に関するトラブルを相談されることをきっかけとして、案件を受注し報酬を受け取ることが可能である
  • 3つ目は、トラブル解決能力があるため、民泊事業者として信頼される

3つ目について軽く補足すると、マンションで民泊OKだが、運用する際に周りがあまりいい顔をしない時などに資格を持っているというと安心されやすい傾向があります。

ただ、どちらかというとホストが取るというよりも、代行会社が持っておくと都合がいいものになります。

こちらの民泊適正管理主任者の資格も、民泊運営には必要のない資格になります。

それでは次に、民泊運営に直接的に関わってくる資格についてみていきましょう。

民泊を運営するために絶対に外せない2つの資格


民泊を運営するために必要になってくる資格は2つです。

必要と言ってもホストが持っている必要があるわけではなく、運営に必要な環境を作ることや許可申請に関わってくるものになります。

では、それらが具体的にどのような資格が必要になるのかというと、

<div class=”simple-box9″><p>

・住宅宿泊管理業者

・一級建築士

</p></div>

の2つになります。

民泊のそもそも、「旅館業法」「特区民泊」「住宅宿泊事業法民泊新法)」の3つの法律のどれかで届出をしたり許可を受けなければ運営はできません。

旅館業法?新法?特区民泊? 民泊に必要な手続き、お教えします!!民泊関係の新法届出や旅館業法許可申請、特区民泊認定、3つあるうちどれに適応すればいいのか、どこに出していくらくらいかかるのか、わかりにくいですよね。 本記事ではそれらについて、つまづきやすい点を含めて解説致します!...

この中で、住宅宿泊管理業者の資格は「住宅宿泊事業法(民泊新法) 」で運営する場合に、一級建築士の資格は「特区民泊」「旅館業法」で運営する場合に必要になります。

それらについて詳しく見ていきましょう。

民泊新法の運営で必要な住宅宿泊管理業者

民泊新法の制定によって、家主非居住型で運営するとき(居住していない住宅や、長期的に不在となる場合)は、民泊を管理する資格を持つものでなくてはなりません。

その資格が「住宅宿泊管理業者」になります。

民泊を運営しているほとんどのホストが不在型での運営をしているわけですから、民泊新法においては民泊の物件所有者のほとんどが当てはまると言えるわけです。

現在届出をして運営をしている方あれば大丈夫と言えますが、これから運営を考えている方は管理業者を立てる必要があります。

もちろん自分で資格を取って管理業者を取ることも可能ですが、とるためには以下のいずれかの条件を満たしていることが必要です。

管理業者の登録ができる4つの条件

  • 住宅の取引や管理に関する契約実務を含む業務に2年以上従事
  • 宅地建物取引士の登録者
  • 管理業務主任者の登録者
  • 賃貸不動産経営管理士の登録者

(いずれか1つでOK)

もし当てはまっているのであれば、住宅宿泊管理業者として登録しておくと融通が利きやすいでしょう。

というのも管理業者になることができれば、選択的に業務を外部委託できるようになるからです。

例えば清掃や24時間365日間のトラブル対応のような、複数物件民泊を運営していたり副業で民泊を経営している方にとって難しい業務を代行業者に委託できるわけです。

管理業の資格を持っていない場合は、すべての業務を一括で管理業の登録をしている代行業者に委託しなくてはいけません。

選択性という点が、管理業の登録をするメリットになります。

ちなみに以下が個人の場合と法人の場合の住宅宿泊管理業者になるための条件についてです。

さっきの4つの条件から言葉がかわっただけになります。

住宅管理事業者になる場合の条件

<個人>

・住宅の取引又は管理に関する2年以上の実務経験が記載された職務経歴書
・宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引士証
・マンション管理適正化法に規定する管理業務主任者証
・賃貸不動産経営管理士証

 

<法人>

・住宅の取引又は管理に関する2年以上の実務経験が記載された職務経歴書
・宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引業の免許証
・マンション管理適正化法に規定するマンション管理業の登録通知書
・賃貸住宅管理業者登録規程に規定する賃貸住宅管理業の登録の通知書

要件を満たす従業者を有する場合における当該従業者についての上記の書類

特区民泊と旅館業法の申請で絶対に外せない一級建築士

先ほど、民泊新法での運営は住宅宿泊管理業者が必要であるとお話をしてきました。

では次に、特区民泊と旅館業法ではどのような資格を有する期間に委託が必要なのかでしょうか?

それは国土交通大臣から認可を受けた国家資格である「一級建築士」です。

一級建築士は、家屋、学校や体育館、商業施設や病院などのあらゆる建造物の設計で、街や村など人々の生活を豊かにしていく仕事を担っています。

安全性を考慮して建物の設計図を書き、それを元に工事を進めていくため、実務経験がないと受験資格を得られない資格です。

一級建築士自体の人数が多いわけでもありませんし、図面を書いてもらうにも他の依頼と平行になるため時間がかかってしまったりします。

ましてや民泊について理解していない方もいるので、取り合ってもらえないこともあるようです。

それにしても「なぜ一級建築士が特区民泊と旅館業法に必要になってくるのでしょうか?」

具体的にお伝えしていきます。

旅館業法の許可申請で一番の問題は「図面」


特区民泊と旅館業法は建築基準法で多くの事業者が許可を得られない難しい法律と言われています。

特に許可申請で気をつけなければいけないのが図面を書くための「建築基準」。

と言うのも、建築基準法にはいくつかの種類があって、一般建築や特殊建築などその施設の使用目的に合わせて基準が定められています。

特区民泊や旅館業法で民泊を行う場合、簡易宿泊所という扱いになるので旅館もしくはホテルと同等の設備基準が求められます。

民泊を行う場合、その物件が以前旅館などとして用いられていたとしたら問題ありませんが、住居、または新築を旅館業法に適応させれ場合必ず用途の確認が必要になります。

なので、保健所などで相談をして、必要な改修や必要な設備を整えて許可申請をするための図面がかなり重要になってくるのです。

それでは、旅館業法や特区民泊に適応するにはどのような建築基準になるのか実際に見ていきましょう。

旅館業法の建築基準


大切になってくるのが『建物の用途』の考え方です。

建物には、住居として住む、店舗として使うなどによって目的が違うので、その目的に応じた設備や建築基準を満たさなければいけません。

例えば、飲食店は調理場、トイレが建物内になければ運営の許可すらおりることはありません。

逆に、住宅であればトイレやお風呂が生活を維持できるレベルであればいいので、近くに銭湯があればなくてもOKとなります。

それと一緒で、民泊においても

<div class=”concept-box1″><p>

「宿泊サービスを提供できる基準になっているか?」

</p></div>

が大きなポイントになります。

今まで住んでいた自宅やマンションを民泊として使う場合は、住居としての用途からホテルや旅館(簡易宿泊所)の用途に変更するための手続きが必要です。

変更するためには、各自治体に「用途変更確認申請」という書類の提出が義務づけられています。

規制緩和されたとは言え、許可が下りるようになるには諸々の準備が必要です。

もし宿泊所としての基準を満たしていない場合、旅館業法に則った施設の改修が必要となります。

その際に、住宅の図面の提出だけでなく、改修の際は一級建築士による図面の作成が必要となります。

提出においても一級建築士が書いた図面が必要になるので、一級建築士もしくは建築士を抱えている代行業者に相談することをオススメします。

旅館業法としての民泊の許可を得るための規定は、以下の通りですので必ず確認をしておいてください。

<簡易宿泊所>

客室数:規制なし

客室床面積:延床面積33㎡以上(宿泊者数を10人未満とする場合には、3.3㎡×宿泊者数ので出た面積以上)

フロンの設置:規制なし(国の法令上の規制はないが、条例で基準化しているケースがあり)

入浴設備:当該施設に近接して公衆浴場がある等入浴に支障をきたさないと認められる場合を除き、宿泊者の入浴設備を有すること

換気等:適当な換気、採光、照明、防湿及び排水の設備を有すること

その他:都道府県(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市又は特別区)が条例で定める構造設備の基準に適合すること

結論!民泊の資格はいらないが、資格を持っている人は必要

民泊の資格まとめ
  • 民泊を運営するためのに、ホストには特別な資格はいらない

ただし、

  • 新法には住宅宿泊管理業
  • 旅館業法と特区民泊には一級建築士

の資格を持たない方は外部機関に委託をする必要がある。

一般社団法人日本民泊適正推進機構が設立されるなど、民泊の法律や周辺サービスなど様々なインフラが作られてきています。

サービスだけでなく、資格の制定が作られるということは業界自体が大きく成長していくと他の市場からも期待されている市場だと言えるでしょう。

これからの民泊法律は厳しくなるのか、緩和されるのかわかりませんが、法律に則った民泊の運営は必須になるでしょう。

民泊に役立つスキルは、外国語が使えることや物件の管理全般、仲介サイトの管理など多数ありますが、

個々のスキルを全て身につけるよりは民泊代行会社に依頼する方が現実的と言えます。

どんなに法律が緩くなったとしても個人で全てを24時間体制で管理者をするのはかなり凝困難といえます。

その困難を解消するためには、いい代行会社を選ぶ必要があります。

いい代行業者に依頼することで、適切に管理者を立てて運営を自動化できるだけではなく、時間にも金銭的に余裕ができるので複数物件を運営していくことも可能になります。

なので代行会社などのサービスをうまく利用していくことが、民泊業界で生き残っていくスキルになってきます。