消防法

知らなかったじゃ済まされない!民泊許可申請のカギを握る消防法!

「よくわからない」と多くのホストが口にする消防法。

実際、この消防法が通らないと民泊の許可がおりませんし、消防設備を疎かにすると重い過失を受けてしまいます。

消防法や消防設備ってめんどくさそう…と思うかもしれません。

ですが、住宅宿泊事業法(民泊新法)、旅館業法の簡易宿泊所、特区民泊、いずれの場合も宿泊施設として消防設備の設置が義務になります。

消防法の規定は、一戸建てなどの「一般住宅」とマンションなどの「集合住宅」で扱いが異なります。

重要なのは、

「民泊を実施する建物の消火用設備等が消防法に適合しているかどうか」

です。

民泊の届出に必要な「消防法令適合通知書」の交付を最短最速で受け取るためには、消防法のポイントだけを知っておくことです。

そうすれば、時間も労力もかけずに適合通知書をすぐに受け取ることができるので、時間がかかる許可申請をすぐに進めることができます。

というわけで、「消防法令適合通知書」の交付を受けるために、「知らないとヤバい!民泊の消防法」で必要最低限のポイントと注意すべきポイントをわかりやすく解説していきます。

民泊に必要な消防法。そもそもどんな法律なのか?

まず最初に、「この消防法という法律がどの様なものであるか」について詳しく見てきましょう。

消防法が施行されたのは昭和23年。

戦時中の空襲による火災で家や建物が消失し、多くの人の生活が奪われました経験を基に作られたと言われています。

消防法の目的は「火災や地震といった災害から国民の生命と財産を守ること」を第一とし、時代の流れに合わせて何度も改正を繰り返してきました。

かなり重要な消防法は、民泊では内容は非常に難解でまだ浸透していないこともあり、軽視されています。

ですが、違反を犯した場合には重い責任を問われるので決して甘く見てはいけません。

ただ、防火管理者、消防設備士、危険物取扱者などのように消防法を全て理解するのは非常に時間と労力がかかりますし、むしろ不要なものが多いです。

需要なのは、民泊の申請と運営に必要な情報だけ知っておくことです。

ですので、収益物件を運用する上で「ここだけは知っておかなければいけないポイント」だけを厳選してお伝えしていきます。

住宅区分における消防法の違い

民泊を戸建で行う場合や、マンションで行うなど運営方法は様々です。

ここで疑問に思うのが、一般的な住宅と、賃貸などのアパートやマンション、そして民泊における消防法に違いはあるのでしょうか?

ここでは、それぞれの違いについて簡単に触れておきます。

一般住宅

住宅には自動火災報知機の設置などは義務付けられていない

 

賃貸などの共同住宅

アパートやマンションの共同住宅につきましては、「延べ床面積150㎡以上」で「消防設備機器」の設置が義務付けられている

 

民泊

宿泊施設になるので、基本的に「消防設備機器」の設置が義務付けられている。法律や建築基準によっては緩和やより厳しい規制の可能性あり

万が一の火災で、もし設備が故障していたら甚大な被害を出してしまうこともあります。

その場合、マンション・アパート・ビルの所有者・管理者ですが、民泊であれば運営事業主が損害賠償責任を負う可能性が十分にあります。

宿泊者の安全を守るのは、民泊ホストの責任です。決められた消防設備や点検は怠らないようにしましょう。

もし、設備などの確認ができないことがあれば、代行業者に依頼も検討しておくといいです。

では、続いて、物件に合わせた消防設備の基準などを見ていきます。

民泊の消防法の分け方に注意!

民泊施設は旅館やホテルと同様の消防設備の設置が義務付けられています。

基本的には、旅館業法、特区民泊、住宅宿泊事業法(民泊新法)の3つで分けるのではなく、『住宅の種類によって区分』されますので注意が必要です。

民泊に必要な消防設備は、戸建住宅と共同住宅では異なることがあります。

なので、これから新たに物件を契約したり、許可申請を行おうと思っているのであれば、この4つだけ抑えておいてください。

どれに該当するのかを知っておくだけで、今後の流れを把握できるので申請までスムーズに進めることができます。

消防法の民泊物件における4つの区分

・一般住宅

・宿泊施設

・共同住宅

・複合用途

消防設備の設置の種類によっては高額な費用がかかるだけでなく、電気工事が必要になることもあります。

ただ、小規模な民泊。いわゆる特定小規模施設と判断されれば、簡易的な消防設備のみで可能になります。

ですので、どのようなタイプで民泊を行うかが大きな鍵を握ってきます。

では、どの建物がどのような消防設備を必要とするのかみていきましょう。

一般住宅の位置付け

戸建住宅を指します。戸建は住宅用火災警報器等の設置義務化がされましたが、個人の責任において火災予防をするべきとの意向で消防法に当てはまっていません。

したがって、基本的に消防法の適用対象外となっています。

よって、民泊申請のために消防署へ相談に行っても、一般住宅は管轄消防署にも個別資料が無いことが多いので、建物による消防設備の設置が求められます。

集合住宅の位置付け

マンションなどの集合住宅は、『共同住宅』にあたります。

マンションなどは賃貸や販売での前に各種の消防設備を設置し、消防署の検査に合格している建物になっています。

ですので、築年による設備に差はあれど、一定水準以上の消防設備が設置されているので管轄消防署への届出もされているはずです(防火対象物使用開始届)。

ですので、簡易的な消防設備の設置、もしくは新たな設置の必要はないと判断されることが多々あります。

建物の一部で民泊を実施すると用途が項目が変わる

建物全体が旅館やホテルの場合には「旅館・ホテル・宿泊所」になるので、宿泊施設となります。

一般的に「民泊」は建物の一部を使って実施されることが多いですが、同一の建物内に「旅館・ホテル・宿泊所」とオフィスなど他の用途が併存する場合には「複合用途防火対象物」となります。

まとめると

戸建ての一部分やマンション」で民泊申請をする場合、設備が不要な可能性があります。

管轄の消防署に相談に行く際にこのことを知っておくと準備が簡単になりますのでチェックしておくといいです。

「共同住宅」の場合、面積や運営の修理によって消防設備が変わってくる

ですので、どこに該当するのかをまずは理解しておきましょう。

各民泊の消防法の用途と必要な消防設備

「共同住宅の一部を民泊として活用する場合」

・自動火災報知設備(火災を早期に知らせる)

延べ面積が、500㎡以上の共同住宅など、すでに設置されている場合は、新たな設置は不要です。 また、一定の条件を満たす場合、民泊部分及び管理人室等に簡便な工事で無線式のものを設置すれば足りる場合もあります。

・誘導灯(避難口へ誘導する)

新たに廊下、階段等の共有部分に設置する必要がありますが、一定の条件を満たすことにより設置が不要となる場合あり

・消火器(初期消火する)

延べ面積が150㎡以上の共同住宅など、すでに設置されている場合は、新たな設置は不要

「戸建住宅で民泊を行う場合」

・自動火災報知設備

設置することが原則となります。なお民泊部分が一般住宅の一部分(半分未満)で 50 ㎡未満の場合は、住宅用火災警報器を設置

・誘導灯

設置することが原則となります。なお、一定の条件を満たすことにより設置が免除される場合あり

・消火器

民泊部分(建物の半分を超える場合は建物の全体)の面積が150㎡以上の場合は、設置する必要

※ 防炎物品

民泊部分にカーテン、じゅうたんなどを用いる場合は、防炎性能(火災の発生防止、延焼拡大の抑制など)を有する防炎物品を使う

※ 防火管理者の選任

建物全体の収容人員が30人以上となる場合は、防火管理者を定め本リーフレットを用いて注意喚起などを行う必要があります。なお、外部委託することも可能。

市町村条例等により「避難経路図の掲出」や「携帯用電灯の常設」などが求められている場合もあります。具体的な消防法令の確認など詳しくはお近くの消防機関にご相談ください。

消防法の申請の流れ

ここまで建物によって消防法の基準が変わってくることをお伝えしてきました。

民泊を始める前に失敗する人の多くは、消防法をよく知らずに消防署に相談に行って対応ができずにストップ…

してしまうホスト希望者が多いです。

ですが、消防法の最低限の知識さえ知っていれば相談に行ってもスムーズになりますし、自分でやりたくない場合は、代行業者が対応しているケースもあります。

消防署に行く前に代行業者に相談することも吉です。

少し話が逸れてしまいましたが、ここから重要なのは『どのように消防法の申請をしたらいいのか?』とうことですよね。

この流れを知っていなければ、管轄の消防署に行ってもスムーズに申請ができませんし、民泊の許可申請すらできないです。

ですので、消防署に相談後、どのような流れになっているのか一緒に見ていきましょう!

① 消防署予防課に相談

消防署では、民泊物件に設置が必要な、消防設備(自動火災報知器・誘導灯・消火器・防炎物品など)の設置個数、設置場所など指導

② 消防設備の設置

消防署で指導を受けた消防設備の設置

(民泊物件の広さによって、消防用設備などの設置が不要な場合があります)

     自動火災報知器の設置をする前に要確認

 

 ①民泊施設の床面積が300㎡未満か

 ②300㎡以上、500㎡未満か

 ③500㎡以上

 

①の床面積が300㎡未満であれば、「特定小規模施設用自動火災報知器」と呼ばれる簡易的な火災報知器でOKになります。一つ15,000円程度で購入でき、配線工事が必要ないので自分で取り付けることも可能。

 

②300㎡以上、500㎡未満は注意が必要。特にマンションの場合、民泊部分の床面積がマンション全体の床面積1割を超えるかで変わってきます。

1割以下であれば、民泊施設と管理人室などの設置でOK

1割以上であれば、マンション全体に自動火災報知機の設置が必要となるために、実質コスト面で申請が不可能

 

③500㎡以上であれば、消防法上、最初から自動火災報知機が設置されているはずですので火災報知器を新たに設置する必要はありません。

③ 申請

消防用設備の設置が完了したら、ここでやっと申請書と必要書類の準備になります。

申請書は、地区を担当している消防署のホームページからダウンロードが可能。

④ 立ち入り検査

申請後、消防署予防課による物件の立ち入り検査となります。

立入検査では、実際に火災報知の作動、防炎物品を使用、避難経路などの確認をします。

⑤ 交付

検査で問題がないと判断されれば、1週間程度で消防法令適合通知書が交付されます。

追い返される!?消防署に行く前に代行業者へ相談を!

民泊申請のため、保健所への相談と並行して管轄の消防署にも相談が必要です。

消防署へ相談に出向くということは消防法に関する最低限の知識が必要になります

消防署の担当者から指導やアドバイスを受け、そのアドバイスをもとに消防設備の設置を行わなければいけません。

ですが、そのアドバイスを理解できないと、申請の流れの③以降に進むことができないので、民泊の許可申請自体ができなくなります。

そうなってしまっては相談の意味がありません。

ここ最近では、予備知識がない状態で消防署へ相談に行く民泊運営者があとを絶たず、

「消防署へ相談に行ったが具体的な話を教えてくれなかった」

と、消防法の知識がない相談者に対してはまともに取り合ってくれないケースが増えています。

お互いに時間を使って相談や確認をしていくことですので、時間がもったいないですよね。

ただ、予備知識といはいえ、専門用語など話を理解するまで覚えるには時間も労力もない民泊事業者が多いのも事実。

最近では、事業者になるから自分で全部やるのではなく、許可申請などの部分は詳しい代行業者に依頼する民泊事業者・経営者が増えています。

申請や設置自体にかなりの時間が必要になりますので、最悪のケースに備えて対策と準備が必要になります。

もし、今の時点で代行業者を使おうかな?とお考えの方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

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消防法を制するホストは民泊を制す!?

消防法についてお伝えさせていただきましたが、概ね理解できたと思います。

ですが、細かい部分を理解するとなると試験を受けるレベルの勉強の時間と、専門書でを読む時間が必要になってきます。

ここで理解ができず民泊の許可申請前で諦めてしまう方も少なくありません。

民泊事業者として運営していくためには、世間で言われているホストをしてはいけません。

むしろ、このような申請や作業と言われる清掃、ゲスト対応、集客などの労働を手放していく必要があります。

民泊で収益をしっかり上げているホストは、経営者として複数物件の展開、民泊市場の動向をしっかりと抑えています。

そのためにも、代行業者の利用は必須になってきます。

また、法律や集客方法などを独自で行っている代行業者を選んでいくと、Airbnbのリスティング一斉削除を乗り切ることができます。